ZAKIOLOGY

学ぶ楽しさを探求する

書評 Noサラリーマン、Noジャパン (さとうみつろう著)

 

今回紹介するのは「Noサラリーマン、Noジャパン」

めちゃくちゃ面白く、かつ大切なことがたくさん書かれていたので、

めっちゃオススメです!

 

たぶん、僕ら世代(今20代前半の人たち)はサラリーマンという単語に対して、

ちょっとどころか、かなりネガティブな捉え方をしているのではないでしょうか。

サラリーマンが自殺したり、サラリーマンが大変だ、

みたいなニュースを幼少期から目にすることが多かったからかもしれないですね。

 

僕もこの本を読むまで、ネガティブな捉え方をしてしまっていたし、

サラリーマンってなんか、かっこ悪いなー。とぼんやり思っていました。

 

この本を読んだら、そういう考え方は間違っていたんだなと思ったし、

少しはサラリーマンに希望がもてるのではないかと思います。

 

サラリーマンに対して恐怖心みたいなものがある大学生にもオススメだし、

現在サラリーマンまっただ中の方にもオススメしたい本!

 

この本は、

虎太郎という主人公が、東京から新潟の企業に出向してきて、

虎太郎は営業1課の課長。

その虎太郎と、部下のやりとりや営繕係の「営繕さん」とのやりとりなどを通して、

サラリーマンが抱えがちな悩みを解決してくれる物語になっています。

対話形式なので、とても読みやすいですし、

難しい話もなく、スラスラ読み進めることができると思います!

 

 

あなたは、なぜ働くのですか?
どこかモヤモヤしている人、必読!

会社を辞めたいなんて考えているアナタ! なんのために仕事をしているのか分からなくなっているアナタ! 何より先に本書を読むことをオススメします。その悩みのほとんどすべてが、きっとすっきり解消するでしょう。
とある地方の支社へ東京から出向してきた社員が、その会社の雑用係である“営繕さん”から仕事の本質を学びながら大きく成長していく、著者渾身の痛快小説です。
上場企業で10年間のサラリーマン経験をもつ著者ならではの、笑えて泣けて、目からウロコが落ちまくる一冊が待望の文庫化!
(本書は2017年に小学館より出版された単行本『営繕さんの幸せドリル』を改題し、表記・表現などを一部改訂したものです)

【目次より】営繕さんの智慧(一部抜粋)
◎「何」を観るかは問題じゃない。「誰」がそれを観たかが問題なんじゃあ。
◎会議室の蛍光灯がよく切れる会社は、離職率が高いんじゃよ。
◎相手より「先」に正直に話すだけじゃ。
◎無駄こそ、人間の最大の機能じゃないか。
◎仕事が楽しみを与えてくれるんじゃないよ。仕事を、楽しむんじゃよ。
◎趣味が合わない奴同士が、一番会話が盛り上がるんじゃぞ。
◎部下が起こしたヘマこそが、本当は「正解」なのかもしれない。
◎人生をより良くする必要はない。人生というだけで、もう合格なのだから。
◎会社のことをもっと家族に、家族のことをもっと会社に伝えないとイケないんです。
◎逃げたらエエねん、どこまでも。落ち着く場所が、見つかるから。

アマゾンのページより引用

すごく面白かったし、

学べた点は多くあるのだけれど、

今回は、三つに絞って書いておこうと思います。(上の太字のところ)

 

◎「何」を観るかは問題じゃない。「誰」がそれを観たかが問題なんじゃあ。

これは、会社をいくら変えても、

その人の意識が変わらないと、同じ問題が起きてしまう。

ということです。

 

いくら環境を変えても、現象を見ている自分が変わっていないと、

同じ現象が起きてしまう。

 

これは仏教で言うところの、唯識という概念です。

唯識思想では、各個人にとっての世界はその個人の表象(イメージ)に過ぎないと主張し、八種の「識」を仮定(八識説)する。

Wikipediaより

 

要は、世界を見ている個人のイメージによって世界は作られている。ということです。

僕のイメージは僕のイメージでしかないし、

あなたのイメージはあなたのイメージでしかないですよね。

同じ単語をイメージしても、同じイメージを持てるわけではない。

リンゴをイメージしてください!と言っても、

赤いリンゴをイメージする人もいれば、

青いリンゴをイメージする人もいるかもしれない。

 

そのように、結局のところ、同じ現象が起きたとしても、

その捉え方は個人によって全く異なるし、

その現象そのものよりも、その現象の捉え方、解釈力の方が重要である!

ということですね。

 

だからこそ、会社をやめたいなー、と悩んだときに、

自分の意識が変わらないと意味がない!

ということを意識するべきだ、と営繕さんは言っているのです。

 

会社をやめたいなー、とか

転職したいなー、とか

そういうことを思ったときに、

目の前に起きている問題から逃げるためなのか、

自分が成長するためなのか、はたまた別の理由なのか、

一度立ち止まって考えてみると良いのではないでしょうか。

 

◎相手より「先」に正直に話すだけじゃ。

上に書いたように、自分の意識が世界を作っているのなら、

人と話すときにも、自分から先に話しかけようと意識しているのか、

人から話しかけてもらえないかと意識しているのか、

によって、世界は変わってくるのではないか、と想像を広げることができますよね。

つまり、人に先に話しかけようとしている人は、

先に話しかけようとしている人が現れやすく、

人に話しかけてもらいたがっている人は、

人に話しかけもらいたがっている人が現れやすい。

という現象になります。

 

自分の考えていることを正直に話す人には、そういう人が集まってくる。

類は友を呼ぶっていうのはこういうことを言うのかもしれません。

 

まあ、理屈では簡単です笑

でも、実践するとなると、

どうしても自分を守りたいという意識が邪魔をしてきますよね。

やはり勇気は必要ですし、

内向的な性格の人も、外向的な性格の人もいると思います。

 

そりゃ、今まで生きてきた環境も違えば、

性格も違いますから、

人によって実践の難易度は変わってきます。

 

でも、そんなに難しく考えなくても良いような気はしています。

正直に話すだけなのだから。

勇気も信頼もいらないのかもしれません。

単に、自分が思っていることを言えばいい。

単に、行動を起こしてしまえばいい。

 

その後のことや、「自分」を挟んでしまうから、

邪念が起きるわけです。

 

誰も未来などわからないし、

正直に話してみて、相手がどんな反応をするか、

なんてコントロールしようがありませんからね。

 

わかり合える仲間を作るには、本音を最初からぶちまけることが大切なのかもしれません。

 

◎無駄こそ、人間の最大の機能じゃないか。

僕は、ブログで散々このことを書いてきた気がします。

僕は本来は合理主義からは遠いところを生きている人間です。

 

zakiology.com

大学に入ったらやりたいこと=無駄なこと

だったので、

散々、無駄なことをやってきました。

このブログも無駄なことだし、

無駄なことばかりやっていると、

人間の心って豊かになるのではないか。

そう本気で思っています笑

証拠↓

zakiology.com

1回生のときから、こんなことを書いているなんて、驚きですね笑

今でも無駄という価値を信じていますし、

たくさんの無駄を経験してきても、

やはり無駄なことは必要だったな。

と思っています。

 

短期的目線では無駄に思えるようなことは、

長期的目線ではそれが反転するような気がします。

 

ということで、

オススメなので、

ぜひ読んでみてください!