研究で忙しいのだけれど、書評はしておかないと気がすまないので、軽くやっておく。
今回は、オードリー・タン氏の「何もない空間が価値を生む」
オードリー・タン氏は、
台湾のデジタル担当政務委員(日本におけるデジタル担当大臣)のシビックハッカー
割とテレビとかにも出てるので見たことある人もいるかも。
シビックハッカーっていうのは、
善なるハッカーという感じ?
ハッキングというと、悪そうなイメージだけれど、
良いハッカーもいて、
セキュリティの向上とか、
アプリの利便性の向上とか、
そういう良いことをしているハッカーという感じ。
まあ、著者についてはそんなもんにして、
内容どうこうに話を移るのだけれど、
面白かった!笑
そもそも僕は老子の思想が好きで、
何もない空間が価値を生むっていうのも、老子の道徳経から得たタイトルらしい。
何もない空間が価値を生むっていうのはいかにも老子って感じで、
こうすべき、ああすべきみたいなカチッとした方向性があるわけではなく、
単にそこに在るということ、それ自体の価値を考えるのが老子。
上善は水の如し
これは僕が好きな老子の言葉。
老子は天地自然に例えて、
人間の最も良い道(大道)について述べている。
大道廃れて仁義あり
これも老子の言葉だけれど、
人間の本来あるべき姿、自然な姿が失われて、
仁義っていう概念ができた。
まあ、そんな感じで、老子から着想を得ている時点でこの本はいい本である笑
僕がなるほどーって思ったのは、
自己同一性は必要ない
っていうこと。
いちいち引用するのめんどいので、
写真撮った。
つづきね。
ここの、
同一性は排除。っていうのが深い。
なるほどーって思った。
ある枠組みを選んでしまえば、その枠組みの範囲は狭いから、その他は排除される
それはまさにそう。
コミュ力が高い人って、たぶん学歴とかを披露するんじゃなくて、
自分のしてきたこととか、楽しかったことを共有してて、
相手との共通点を見出すのがうまい人なんだと思う。
あとは、自分の話もちゃんとするっていうこと。
たしかにつまらん自慢話を聞かされるのは鬱陶しいし、めっちゃ嫌われるのだけれど、
自分の話もしないと、相手には何も伝わらないし、相手も多少は何か聞きたいと思っているはず。
自慢にならないように、自分のことを語るのって結構大変なことだけれど笑
別に同じ深度で物事を感じている必要はなくて、
単純にあー、それわかるかも。みたいなものが相手との間にあると、コミュ力は知らずに上がっていくのかもしれない。
ほかにも、
スマホはタッチスクリーンを使わないとか、
そんな手があったのかって感じ。
スマホもタッチペン操作だと中毒になりにくいらしい。
スマホ ー タッチペン ー 指
っていう一つの媒介を増やすことで、
没頭感、一体感を消せるみたい。
僕にとっては、それはスマホのDS化で。
DSの時代って、そんなに中毒って感じでもなかったのは、タッチペン式だったからなのかもなーって思った。
ほかにも、いろいろ良いところはあるんだけれど、
時間的にこれくらいで、限界なので、
ここまでにしておきます。
では良い一日を!