ZAKIOLOGY

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【書評】宮下奈都さん 「たった、それだけ」が良すぎた

宮下奈都さんの「たった、それだけ」を読んだ。

 

「それ」とは?

この本のテーマは、「たった、それだけ」の「それ」とは何か?
ということである。

「それ」は
逃げること、やめること、正直になること、信じること、許すこと

とまぁ、こんな感じに物語を通して、
多面的に解釈できるわけだが、

特筆したいのは、

信じること

信じるだけで世界は変わる。
信じるだけで世界は動き始める。

僕はそう感じた。

 

信じるとは「無条件に」信じること

信じるとは、「無条件に」信じるということ。

信用は取引だけれど、信頼は無条件だと僕は思っているのだが、

まさに、信頼こそ重要なのだと思う。

この物語の中核を担う、望月正幸は、自分も他人も信頼できず、後悔を背負うことになった。

この本の一番大切なところなので、ネタバレは避けるが、自分も他人も信頼してみるところから始めるのだ。

信じると裏切られるかもしれない。
信じると傷つくかもしれない。

そう思えば思うほど、人は自分を卑下し、相手も信頼できなくなる。

たとえ、傷ついたとしても、裏切られたとしても、
そこから復活することが必要だ。

信じ直す。

それが肝要だと僕は思う。

心がガラスなら予備をたくさん持っておく。
一枚割れたらまた一枚補充してしまえばよいのだ。

人の心は自分次第。
ちゃんと心血は流れて、それでも、いずれそれも治まる。

打ちのめされても這い上がる。
ロッキーのテーマソングとともに再び立ち上がるのだ。

その復活力こそ、信じるチカラ。
自分の復活力こそ信じるのだ。
相手の復活力こそ信じるのだ。

たとえ傷ついても立ち上がれる。
それを腹からわかったとき、鋼の心を手にすることができるのではないだろうか。

とても良い小説。オススメ。