調理場という戦場という最近読んだ本に興味深いことが書いてあった
その一節を紹介してみようと思う。
相手に不快感を与えることを怖がったり、職場での付き合いがうまく行くことを願って、人との交友関係を壊せないような人は結局何にも踏み込めない無能な人です。
相互理解のためには、多少軋轢があってもいい。というかむしろ必要な作業である。
厳しい言葉ではあるけれど、現代人が見失ってしまっていることを非常に的確に捉えているなと感じる。
なんでもかんでも便利さ、合理性を追い求めて、本来あるべき人間性、本来築くべき人間関係から逃げている感は現実としてあるように思う。
言い換えれば、父性の欠如だ。
父性とは、父親らしさ、父としての生き様である。
昔に比べて、怖いお父さんがいなくなった。
頑固親父はいむべきものとして扱われてきた結果、自分の子供にすら父性を発揮できない親が増えている。
父親らしさ。
父は厳しくあるべきだ。多少の軋轢をうもうとも、厳しく叱ることが必要だ。ここぞというときに、一家を導くような果断な行動力、決断力が必要になる。
父性がないから、叱れない。軋轢を避けてしまう。
結果、表面を取り繕うだけの人間関係しか育めない。
自分の意見を通す頑固さも時には必要だ。
そういう父としてのあり方も見直していきたい。
かといって、父性だけでもいけないのだから難しいのだが。