こんにちは。
今回も引き続き、「スマホを捨てたい子どもたち」という本をテーマに書いていきたいと思います。
前回のおさらい
前回の話をざっくりおさらいしておくと、
☑ 信頼は同調からしか生まれない
☑ 若い世代は適応能力が高いから、スマホに逃げる
ということについて書きました。
今の社会、テクノロジーはオーバーテクノロジーである(特に5G)
そして、人間の根本的な性質は昔から全く変わっていないということ、について書きました。
それでは、今回の本題に入っていきます。
生物的な観点から見る人間らしさ
人間の社会性は、食物を運び、仲間と一緒に安全な場所で食べる「共食」から始まりました。
人間は、家族や、友人などと一緒に食事を取る。
これは、他の野生の生物には、ありえないこと。
サルなどの他の霊長類にとって、食物は争いの原因です。
それを、当たり前のように、みんなで共有して、一緒に食べるのが人間らしさだと。
さらに、人間は、食物を調理するようになりました。
その結果、効率よく食物を摂取できるようになり、仲間を増やして、一緒に食べる。すると、意思疎通をしなければならなくなるので、言語が発達し、社会が複雑になっていきました。
つまり、人間の進化の根源は、食事である。ということ。
最近では、一人ぼっちで、食事をすることが多い世の中ですが、本来の人間らしさとは、誰か自分の信頼している人や、仲間と食べるものだったのです。
いくらSNSが発達しても、共食が必要なのです。
人間は生物である
発展する科学技術との共存は可能だと思います。ただし、現代文明と付き合うには、人間が「生物として」進化してきたということを今一度自覚して、生物としての人間の幸福なあり方、生き方を考えなくてはいけません。
僕は、甚だ疑問です。
正直、共存できていないと思います。
なぜ、鬱が増えているのかといえば、一つは電磁波です。
電磁波が精神に悪影響を及ぼすことは、かなり前から研究がされていて、危険視している専門家は多くいらっしゃいます。
ただ、全くテレビやマスコミは、電磁波の弊害を扱うことができません。
なぜなら、スポンサーに携帯電話の会社や、電子機器の会社をつけているから。
電磁波の影響は、海外では割と当たり前に言われているのですが、日本では、知らない人が大多数。9割5分くらいは、無知だと思います。
電磁波の悪影響に関しては、周知していかないといけないとは思うのですが、今回の話とは、少しそれるので、また別の機会に書こうと思います。
話を戻すと、テクノロジーは、人間の本来のあり方を置き去りにして、独り歩きしているのです。
極論を言えば、あらゆる現代病は、昔の生活に戻せば、完全に解決します。薬も何も必要ありません。それだけで解決できてしまうものなのです。
ただ、現実としては、なかなか難しい。だからこそ、「共存」を目指していかなくてはいけない。
人間としての幸福度よりも、新しい技術で儲けることのほうが重視されてしまっている。
例えば、ウーバーイーツ。
ウーバーイーツで配達している人はAIに使われている。
AIが人間に、「ここに配達しろ」という命令を出し、人間がそのシステムに使われているのがウーバーイーツです。
それがいいか悪いかは別として、もうすでに、AIに人間が使われる社会があるということなのです。
たしかに、便利なのには越したことはないのかもしれない。しかし、人間が人間らしさを失って、システムに使われるだけに成り下がるのは、果たして幸せと言えるのか。
それは考えていかなくてはならないだろうと思います。
今こそ見直したい「食」の重要性
この本とは関係ありませんが、僕が最も影響を受けているのが「ゆにわ」です。
ゆにわに関しては、なかなか言語化するのが難しいので伝えるのが難しいです。
僕が言うのもおこがましいくらい、ゆにわはすごいのですが、あえて言うなら、世界で一番おいしい飲食店。
ゆにわの教えの一つに、
食べることは生きること。
食べ方を変えれば人生が変わる。
という言葉がありますが、それを体現しているお店でもあります。
この本でもあとがきに、
対面コミュニケーションの大切さを説いてきました。スマホを使って頭だけで友達とつながるのではなく、面と向かって声で話し、相手の表情や態度をきちんと読んで付き合うことが必要です。相手ときちんと向き合うことは、人間が信頼関係をつくり、それを高めるためにかけがえのない行為だからです。人間の五感は人と会って身体で共感し合うために作られているのです。その最も原始的な行為が食事です。時間をかけて人々と食卓を囲み、対面しながら様々な話題を交換する。視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚をみんなで共有して楽しい時間を過ごすことは、信頼という財産をつくることにほかならないのです。
という言葉がありましたが、本当にその通りだ、と思います。この本の内容を集約したような一節です。
この著者さんは、フィールドワークを通して、本来の人間らしさを体感しているからこそ、食の重要性についてわかっているのかもしれません。
最後に
今回も、「スマホを捨てたい子どもたち」から重要なテーマを拾って書いていきました。
非常に良い本なので、ぜひ読んでみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
では。