こんにちは。
古事記を読んだことがある人はどれくらいいるでしょうか?
なぜか、日本の歴史の教科書では扱われておらず、名前は聞いたことあるけど実際に読んだことはないという人が多いかと思います。
しかし、意外と知らないところで古事記の知識があると楽しめることがたくさんあったりします。
なので、今回は古事記を知っていると、もっと楽しめることについて紹介していこうと思います。
- 1.神社
- 2.アニメ、漫画
- 3.日本の歴史
1.神社
これは当たり前ですが、日本の神社の神様は古事記に登場する神様がほとんど。
日本書紀も合わせて読むとほぼ網羅できます。
まあ、古事記にも載っていない、神様はいるにはいます。
例えば、セオリツヒメ。
セオリツヒメは、大祓祝詞という呪文?に登場する浄化の神様ですが、古事記や日本書紀には一切出てきません。
非常に謎に包まれた神様で、六甲ヒメ神社にまつられているらしい。
僕もよくわかっていません。一説には、天照大神の荒魂なのではないかということも言われたりしています。
まあ、こんな神様もいるということです。
それで、話を戻すと、神社にはご祭神が存在します。
西宮神社なら蛭子大神や天照大神など、出雲なら大国主命ですし、伊勢(内宮)なら天照大神です。
ご祭神はその神社の性格のようなもので、その神社の由緒から功徳、歴史までもがご祭神を知ることで大体わかります。
なので、古事記を読んでいるだけで、神社がどういう性格の神社なのか、どういう祈りが通じやすいのかということまでわかります。
だから、古事記を読むと、神社参拝の密度が全く変わってくるということです。
2.アニメ、漫画
アニメや漫画にも古事記の神話が使われていることも多いです。
一番象徴的なのが、ナルトです。
ナルトには、大蛇丸というキャラとサスケというキャラが出てきます。
サスケとイタチは、スサノオという術を使えますが、スサノオは古事記に出てくる荒ぶる神様で、めちゃくちゃ強い神様です。
イタチは、大蛇丸を倒すときに、トツカノツルギを使ってスサノオで倒しますが、これはもろ古事記通り。
ナルトには本当にたくさん古事記からの引用があるので、古事記を読んでからナルトを読み返すとめちゃくちゃ楽しいですよ。
古事記では、須佐之男命が、八岐大蛇をトツカノツルギで切って倒すときに八岐大蛇の身体から草薙剣(くさなぎのつるぎ)が見つかって、それを三種の神器として献上したという神話があります。
まさにこの物語を引用している訳です。
古事記を知っていると、ナルトを見るときでも全く密度が違ったり、解釈も異なってきたりします。
最近の漫画で言えば、鬼滅の刃。
鬼滅に関しても、火の神神楽という技がありますが、あれもおそらく、アマテラスの天岩戸隠れから、天岩戸開きの神話を象徴しているものでしょう。
アマテラスは、スサノオの狼藉が原因で天岩戸にお隠れになり、高天原が暗闇に包まれてしまいます(アマテラスは太陽神であるため、アマテラスがお隠れになると暗黒の世界になってしまう)
それで、高天原で話し合った結果、アメノウズメノミコトが裸で踊って、アマテラスを天岩戸から出すということになるのです。
これがおそらくは神楽の原型で、火の神神楽というからには、太陽神天照大神とリンクするところもあります。
まあ、こんな感じで、古事記を知っていると、「これは古事記から引用してるなあ」みたいな発見が随所にあるので面白いです。
結構、日本の作家さんは、神話に詳しいことが多い。物語を考える上で、神話ほど役立つものはないのかもしれませんね。
民族の神話は、そのまま、その民族の性格、好みにあっているので、日本で売れる漫画は古事記の神話に一致している点も多いのでしょう。
3.日本の歴史
日本の歴史をひもとく上でも面白い。
古事記を学ぶと、日本の成り立ち、日本の開闢について知ることになります。
日本の最初の天皇が神武天皇で、神武天皇の即位の日が建国記念日になっていることや、新嘗祭が勤労感謝の日であるとか。
そういう基礎知識を身につけるための足がかりになります。
古事記を勉強すると、日本に対しての敬いの気持ち、正しい愛国心を持つことにもつながります。
日本の歴史教科書は異常です。
異常と言うのは、日本の建国の歴史に触れていないからです。
ほかの国の歴史教科書では、その国の成り立ち、神話に至るまで当たり前に教育されます。
しかし、日本ではそれがない。
日本人がなぜ日本人なのかというアイデンティティを確立できないのです。
日本の成り立ちを知らなければ、日本人としての誇りも、日本人としての愛国心が持てません。
僕は、日本人が昨今働く意欲に欠けていたり、成長欲求がないと言われる根本の理由はちゃんと日本の歴史を学んでいないからだと思っています。
日本が日本であるということに誇りを感じられない。愛国心がないというのが、意欲低下、意識の低さに影響を及ぼしているのではないでしょうか。
少なくとも古事記を読めば、日本の成り立ち、日本の神話、日本の神道を学ぶことができます。
古事記を読むことは、日本の活性化にもつながることである。古事記編纂から1300年以上が経過しました。日本は現存する最古の国家であり、古事記は世界最古の国の根源の歴史でもあるのです。
これほどの歴史を経てもなお、残り続けている日本という国の根源を学ぶということの価値は非常に大きい。
ぜひ古事記を読んでみてほしいと思います。
では。